シークエンス

シー・クエンス
仕事ものがたり

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どう設計したら価値ある宅地として人の幸せに結びつくか。

土地の情報が出る。その情報源は、仲介業者だったり土木関係者やブローカーだったり、時にはクラブのママから入ってくることもある。地球の大地はつながっているわけだから、どこから情報が入ってきてもおかしくはない。だからこそ、常にアンテナを張り巡らし、その土地が宅地という商品になり得るかどうかを判断していくのが、シー・クエンスの最初の取っ掛かりだ。

土地を見る時のポイントは?と聞くと、藤井は、Value Engineering、とつぶやいた。バリューエンジニアリング、VEと訳される言葉を、シー・クエンスに当てはめるなら、その土地の価値を最大限に創造できるかどうかという物差しで、常に土地とつきあっているということだろうか。

この場合の土地の価値とは、利益を生むかどうかという視点ではない。もちろん事業なので利益は追求しなければいけないが、それよりもその先に人の幸せが創造できるかどうか?という視点を常に持ち続けることの大切さを、藤井は社員に口うるさく言っている。シー・クエンスのVEには、数字だけでは見えてこない肌感覚の幸せ指数が混じっているのである。