シークエンス

シー・クエンス
仕事ものがたり

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失敗と成功、その境い目は何か。

証券会社でも保険会社でもトップ営業マンだった藤井。その後に立ち上げたシー・クエンスは事業を順調に成長させている。誰もが羨むような人生の成功者だと人は見るだろう。ところが驚いたことに藤井は自らを成功者だとは思っていない。かといって失敗したとも思っていない。今までの仕事人生で最大の失敗は何だったか?と問うと「仕事のプロセスなんて失敗の連続。トライしてエラーして、その繰り返しをした後にやっと満足できる結果を残せるのであって、単純に成功した失敗したと語れないことばかり」とまるで禅問答のような答えが返ってきた。

その不思議な答えの奥底には「ギブアップしたくない」という藤井の考えがあるのだろう。どんな物件にも解決しなければいけない課題はあって、法律や条例を理解して解決法を見出していくが、その過程において、普通ならあきらめるような案件にも藤井は果敢にチャレンジする。とにかくあきらめない。そうなると、解決方法が見つかるまでは確かに失敗なのだろうし、無事に土地が取得できることになってはじめて、その先の道が拓けていく。つまり、藤井は、成功するまで失敗を重ねているということなのではないだろうか。