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守破離という言葉を折にふれて思い返して

守破離(しゅはり)という言葉をご存知だろうか。日本の武道や茶道などにおける修行の過程を示した言葉である。先生から教わった型をまず「守る」ことから始まり、鍛錬していくと今度は既存の型を「破る」ことができるようになる。そして既存にとらわれることなく型から「離れる」ことができると独立していける、という意味を持つ。なにより大切なのは、基本の型を忠実におこなうことであり、物事の根本を決して忘れることなく修行を続けなさい、という教えでもあるといわれている。

シー・クエンスの社名は、「手順」という意味を持つが、社名を決める時に藤井が思ったのは、まさしく守破離の考え方であった。それまで藤井が体験してきた時代の最先端をいくビジネス社会では、もしかすると忘れられていたかもしれない思想でもある。会社を起こす時、愚鈍といわれてもいい、歩みが遅くてもいいので、基本に忠実に、遠回りをせずに進んでいこう、と心に決めたのだ。