シー・クエンス
仕事ものがたり
はじめての土地を訪れる時は、歩き回って体感する
宅地造成が主業のシー・クエンスにとって、土地の情報収集はなによりも貴重な仕事のひとつである。仲介業者、土木関係者、ブローカー、時にはクラブのママから、いろいろな土地情報が入ってくる。有益だと思える情報が入ると、まず現地に出向く。そして歩く。その土地をひとまわりする。眺める。高低差のある山ならば、尾根から谷まで歩く。この土地をどう造成すれば、多くの家族が暮らしを営めるか、そんな想像をはたらかせながら、頭の中でラフスケッチを描き、もう一度歩く。何度でも歩く。土地情報は山林とは限らず、倉庫が建っていたり、住居や工場があったりする。見晴らしのよい場所とは限らない。土地が広ければ、それだけで1日仕事である。けれど、その時のファーストインパクトがとても重要だと考えている。なぜなら、そこに家族が幸せに暮らす想像ができるかできないか、その判断基準は、測量の数値には現れないからだ。歩くから、見えてくること、感じることがあると信じている。