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仕事ものがたり

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『至誠通天』が座右の銘である

藤井のデスクの後ろには、まるで藤井を見守るかのように、この額が掛けられている。
『至誠通天』(しせいつうてん)は、中国の儒学者である孟子の言葉で、誠の心を尽くして行動すれば、いつか必ず天に通じることができる、という意味。人に対して発する言葉も、仕事としての行動も、すべて誠実であることを基本とするというのが藤井の考え方であり、『至誠通天』はまさに座右の銘なのだという。

不動産の土地に関わる仕事をしていると言えば、一見すると利益重視の仕事なのだろうと誤解されがちであるが、誠実であれ、愚鈍であれ、といつも言い続けている藤井の考え方に触れれば、利益追求を第一目的にはしていないことが理解できるだろう。企業として利益を上げることが必要不可欠なこと。でもそれ以上に大切にしたいのは、人々のためになる仕事をしているか、ということに注力したいのである。