藤井は14日に60歳の誕生日を迎えた。47歳でシー・クエンス株式会社をおこしてから13年、干支がひとまわりしたところで還暦となったわけだ。還暦とは、“暦に還る”ことを意味する。つまり、生まれ年の干支が一巡して誕生年に還ることである。一般企業では、定年を60歳に定めているところが多く、誕生日がくると定年退職を迎える人もいる。が、もちろん藤井は仕事をやめる気はまったくない。“暦に還る”つもりもない。むしろあたらしい事業を始める準備をしているくらいだ。

還暦とは、藤井にとって、あらたなチャレンジをする年、なのかもしれない。シー・クエンスをおこして干支がひとまわりしたタイミングで還暦を迎えたというのも、なにか意味があるのだろう。そしてこれからは、今までお世話になった方々や社会に恩返しをするつもりで、生きていきたいとも思っている。それが藤井にとっての“還暦”なのである。

　※写真は昨夜友人たちが開いてくれたお祝いの会でのもの。