シークエンス

シー・クエンス
仕事ものがたり

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誰かが必ず発見してくれる、これからは発見する人でありたい

大学を卒業したばかりの新入社員の藤井の話。大手証券会社に就職したものの、自分がやるべきことが何なのかが今一つ見えていなかったという。デスクに座って書類を書いていても何も生まれないと思った藤井は、とにかく毎日出社したら、会社の窓ガラスを拭こう、と決めた。くわしくは、[シー・クエンス仕事ものがたり] vol.6に書かれているが、この時、懸命に窓拭きをする姿を見ていたのは、会社の上司でも、ビルの管理会社の人でもなかった。意外な人物から一本の電話を受けることとなった藤井は、それがひとつのキッカケで仕事の方向性が大きく広がっていくことになった。真面目に取り組んでいればきっと誰かがみていてくれる、そんなシンデレラストーリーのような出来事が本当に起こったのである。それは時代が良かった、という人もいるだろう。それから35年以上が過ぎ、藤井も還暦を迎える年齢となった。藤井のことを“発見”してくれた先人たちに感謝をこめて、これからは若い世代をどんどん“発見”していきたいと考えている。月に数度、若い世代とともに飲み食いをする時間を持つことは、藤井にとっては大切な時間なのである。