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毎年、母の日に贈るカーネーション

藤井の母は、藤井を産んでほどなくして、事情があって夫と離縁し、その後は女手一つで藤井を育ててきた。母には学があったため、生活費を稼ぐことはできたが、その当時に女性が働き、子供を養うことが精神的に苦労が絶えなかったであろうことは容易に想像できる。それでも母は泣き言を言うことなく、幼少期から少年期にいたるまで、母は常に厳しく深い愛情を藤井に与え続けてきた。おそらく父親の役目をも果たさなければいけないという思いがあっただろう。時には必要以上に藤井をきつくしつけることもあったのではないだろうか。

昨日14日日曜日は、母の日だった。藤井は毎年、母の日には大輪のカーネーションを母に贈る。そして母の周りにいる多くの友人たちにも、母に贈るものと同じカーネーションを同じように贈ることにしている。母に何百回言っても足りない言葉「育ててくれてありがとう」を言うかわりに。