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豊浜の無人魚販売に思うこと

藤井が休日に豊浜まで遊びに出掛けた時のことである。愛知県の知多半島の南部に位置する豊浜は、豊富な漁獲量を誇る港を持ち、新鮮な魚が町の自慢!という地域だ。町を歩いていて、藤井はある物を見て驚いた。無人の魚の販売機があったからである。野菜の無人販売は、山里などに行けば見たことはあるが、魚の無人販売を見たのは初めてのこと。治安の良い町であることを、その無人販売が証明している。世界に類を見ない治安の良さは、性善説の発想だ。そしてそれが現代においても日常生活に溶け込んでいることの素晴らしさを、日本人はもっと誇りに思っていいはずだ、と言う。

世界中から観光客が日本を訪れ、日本を好きになってリピーターとしてまた来日している。今までは工業製品やブランド品を目当てにしていた観光客が、これからは日本の文化に注目した層として変化し、増えていくだろう。わたしたち日本人が、精神性の高さに誇りをもち、我が国の文化の奥深さにもっともっと知って触れて楽しむべきだ、と藤井は提唱する。