シー・クエンス
仕事ものがたり
はじめて自分で職業を選択した日、それがシー・クエンスの創業だった。
シー・クエンス株式会社の代表である藤井啓公が、大学を卒業して最初に就職したのは業界最大手の証券会社だった。入社は1985年、日本がバブル経済へと突き進んだ時代である。当時、株価はうなぎのぼり。藤井は営業マンとして成績を上げていたが、その後、残念ながらこの会社は世紀の倒産劇をテレビで放映される始末となる。その後、縁あって損害保険会社に転職。ここでもトップセールスマンとして数字を上げていたにもかかわらず、なぜか藤井の精神は満たされない。営業成績が上がれば上がるほど、空虚になる自分に気がついていた。このままだと心を病むかもしれないとまで考えたのだそうだ。その後、訪れるべくして[シー・クエンス仕事ものがたり] vol.1の運命的な出会いがやってくる。
シー・クエンス株式会社を立ち上げた時、これこそ、はじめて自分で職業を選択したのだ、と実感したと言う。もちろんそれまでの仕事も自分で選んできてはいるが、自分の天職であるという確信がなかったのだろう。その当時は利益至上主義の地獄に知らぬ間に陥っていた、と振り返る。現在、利益追求を第一目的としないという思いを貫いているのは、こうした背景があるからである。