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黒子がゆえのフィロソフィーを貫く。

「何度もいうけど、宅地開発をする我々は、黒子なんだから、目立つべきではないんだよ。表に出て行くのも一般消費者とやりとりするのもデベロッパーや住宅販売会社。ミュージシャンのコンサートを例にすると、我々は舞台を作るところまでが仕事。その先のセットを組んで音響を整えて演奏できるようにするのがデベロッパーや住宅販売会社。そこで最高のパフォーマンスをするのが住宅を購入されたお客様です」と藤井はことさら黒子の意味を説く。それは、誠実であることの意味を常に強く意識しているからだ。

黒子のフィロソフィーを貫く人に向かって、こうしてホームページでコラムを連載していこうと説得するのは大変だった。「言葉で表現できることは陳腐でしょ。だから無理に表現しようとしないでください。雰囲気を感じてもらえればそれでいいから」というオーダーは、我々制作の立場の人間にとってはなかなか難しい言葉である(苦笑)。黒子の存在を、より理解してもらうためにコラムを作るということは、いわばパラドックス(逆説)の行為だからだ。だんだん禅問答のようになってきた。。。