シークエンス

シー・クエンス
仕事ものがたり

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一年に一度、創業の初心を思い出す日。

今年も七夕が近づいてきた。ここでも何度も書いてきたゆみちゃんの短冊と出会った季節になった。「おばあちゃんにおへやができるといいな かみさま おねがい ゆみ」と書かれた七夕の短冊を、ある所で見た藤井は、切実な思いに満ち溢れた言葉に、雷に打たれたようなショックを受けた。もし自分がそんな夢のお手伝いができるのなら!と、シー・クエンスの創業を決めたのだった。

そして毎年、この季節になると、ゆみちゃんのことを思い出す。果たして、ゆみちゃんは、おばあちゃんと一緒に新しい家で暮らすことができたのだろうか。一度も会ったことのない少女は、成長し、今頃どんな人生を歩んでいるだろうか。いろいろな想いをめぐらせながらも、起業した時の初心をあらためて思い出す。そして初心を忘れてはいないか、宅地を求める多くの人々のために適正な土地を提供できているか。自問自答することが、藤井の七夕の過ごし方となっている。